おっちゃんの長い夏休み
おっちゃんの長い夏休みおっちゃんの長い夏休み
岸川 悦子

金の星社 2004-03
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『おっちゃんの長い夏休み』という題を見て、おっちゃんと一緒に過ごした楽しい夏休みのお話だと思っていました。
ワクワクするような冒険のお話かもしれない・・・、そう思って読み始めたのですが、全く違うお話でした。
若くして亡くなり、自らの意思で献体をされた男性のことが幼い甥っ子の視点で書かれているお話でした。



タンポポの綿毛ははこびやさん。風に吹かれて地面に落ちた種がまた花を咲かせる。
そうやって命はつながっていく。



そう話してくれたおっちゃんは自分が病気になってしまったとき、今度は自分がタンポポの綿毛になってみんなの命をつなげるためにとんでいくことを決めました。
医学や歯学の学生達は「医学の役に立ちたい」と献体してくださった方のご遺体で実習させていただくことにより知識だけでなく医師としての「心」も育んでいくのだそうです。
命はこうしてつながっていくのですね。
自分の子どもを、子孫を残さなくてもこうして命はつながっていくのだと知りました。



献体された遺体には防腐処理などをするために3〜6ヶ月の準備期間があり、その後半年前後の時間をかけて実習が行われると知り驚きました。
ご遺骨が返ってくるまでには1〜3年かかるのだそうです。
その期間、ご家族や親しかった方たちはどんな思いで過ごされるのでしょう。



私たちが怪我をしたり病気になったりしたときに、適切な治療を受けられのは自らの体を医療にささげてくださった方の尊い意思と、それを大切にしたいと願ってくださったご家族の思いのおかげでもあることを多くの人に知ってもらいたいと思いました。



【2007/09/30 21:08 】 | 世界・平和・自然・命 | コメント(0) | トラックバック(1) | page top↑
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